形態異常及び自覚症状

【 形態異常 】

@ 左肩甲骨の位置が右よりも上にあり、肩自体も左が上がっている。
僧坊筋の強張りもみられ、左側の方が強張りが顕著である。
両方の肩甲背神経を同時に押すと左右の感じ方が違い、左の方の感覚が鈍い。
 
A 背中側の右肋骨下部に自覚症状として鈍痛を感じる。(たまに左)
人によっては軽く触れただけでも激痛を感じ、左右同じ位置を刺激した場合、やはり左が鈍い。また、体が疲れたときほど痛みを感じやすく、この症状が出た場 合、すでに何らかの疾患があるか、今後まもなく疾患になるであろう黄色信号の状態である。
これは胸椎のずれなど骨に由来する痛みとは別種であり、たぶん副腎髄質に向かう交感神経節に原因があると思われる。
また左に痛みがある場合は、最初は右に出ていた痛みが施術後に左に変わったものである。

B 左起立筋(腰腸肋筋)が盛り上がり、異常に強張っている。
また、病気の進行度に比例して強張りが増す。
生理中に一時的に症状を出す場合がみられるが、一度定着してしまったものは自然に消失することはない。

C 左のウエストのくびれがなくなり、左だけが寸胴(ずんどう)になる。
押すと左にだけ抵抗感がある。

D 左の尻が垂れ下がり、右の尻は上がっている。
これは、歩いている人のGパンの上からでもはっきりわかる。

E 左足が細くなっている。

F 鼻が鼻根筋と鼻筋の境目で鼻筋が左側に折れるようにして曲がる。
これは逆方向の症例はない。

G 目の周りだけ白く、全体の皮膚が赤っぽくなり、ニキビが出やすい。
場合によっては体全体の皮膚に異常が出る。

H 胸鎖乳突筋が強張る。(特に左が強い)
また同じ神経支配である僧坊筋も強張る。
同時に、深耳下腺リンパ節・耳下腺リンパ節、上・下深頚リンパ節、顎下リンパ節などがことごとく固くなり、上下深頚リンパ節などは骨と間違えるほどの固さ になる。
また胸鎖関節左鎖骨部が右より盛り上がった状態になる。

I 胸筋が強張り、女性の場合は乳房体まで固くなり、仰向けに寝ても脇に垂れにくくなる。
また授乳中、左の乳から乳汁が出にくく、よく詰まり、乳腺炎にもなりやすい。
この場合の左の乳房体は、右に比べて静脈が見えにくい。
授乳される乳児も、すすんで乳を飲みたがらない。

J 肋軟骨の5番目と6番目の間が変位している。


K 仰向けに寝ると、肋骨の位置よりも腹部の方が高くなる。
正常な場合、腹部を押すと抵抗なく指先がめり込んでいくが、異常があると強い抵抗感を示す。糖尿を除く)
この場合、患者の腹直筋が発達しているわけではなく、きゃしゃな女性でも同じ抵抗感がある。
また、消化器系の異常がみられ、慢性的に下痢しやすい。

L 下腹部が出ている。
最近太ってきたと女性がよく勘違いするパターンで、この場合は腫れていると解釈した方がよい。形態矯正療法による体性感覚刺激を加えると、その場でペコリ とへこむ。   


【 自覚症状 】

▲ 疲れやすい。
充分睡眠時間をとっても、起きたときに疲れを感じる。
骨格筋が常にこわばっているので、疲れが取れない。

▲ 右肩が凝る。
左の肩甲背神経に不快を感じる。
何かに乗られている感じがする。

▲ 汗をかきづらい。
汗が出る場合でも、更年期の症状のように首から上しか汗をかかない。

▲ 手足の末端が冷えやすく、場合によっては霜焼けができる。

▲ 月経時に痛みがひどい。(生理痛)
月経の周期や期間に変化が出たり、痛み、分泌物にも変化がよく見られる。
月経がダラダラと続き、スッキリと終わらない。

▲ 慢性的に下痢しやすい。

▲ 肌の状態が悪く、透明感がない。

▲ アレルギー症状が出やすい。

▲ 冷たいものを食べた時に、右のこめかみにだけ痛みを感じる。





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